冬は『心身すこやかな育児』
に最適な季節!
終戦後60年あまり,年とともに子どもたちの心身が脆弱化(ぜいじゃくか)していることは多くの方が感じておられると思います。その最大の原因として、私は育児、とくに「ひと育ち」の誤りがあると考えております。
人は4500種を超える哺乳動物の一員です。したがって、他の哺乳動物と同様に、乳幼児期からの戸外での生活が基本になることをしっかり理解しておく必要があります。
しかしながら、ひとは永年にわたって、火を使い、衣服を身にまとい、住居内で暮らす生活(これからはすべて自然に反する生活です)をしつづけてきました。そのために 体毛が著しく少なくなっていますので、裸で戸外で生活するわけにはいきません。
しかし、できるだけ戸外の生活と室内の生活の格差を少なくすることが、子どもをたくましく育てる基本になります。
その為には、冬がもっとも良いシーズンなのです。春から秋の生活にくらべて冬は戸外と室内の格差が大きくなるからです。
それ以前に、私どもが子どもの頃(昭和20年以前)には、冬で雪が降っていても、日の暮れるまで外で遊びまくっていたものです。
終戦後、癌が増えつづけている原因のひとつに天林常雄さんは「外で遊ばない」ということをはっきりと挙げていますが、私も全く同感です。
次に大切なことは、戸外と室内の環境の差を少なくすることです。なかでも戸外の温度(気温)と室温の差をできるだけ少なくするように気配りすることが、子どもを丈夫に育てる重要な条件になります。
戸外の温度と室温の差がゼロである野生の動物にくらべて、動物園の動物は弱いでしょう。野良犬・野良猫にくらべてペットは弱いでしょう。
終戦前にくらべて、今の子どもたちが動物園で飼われているどもたちが動物やペット的な育てられ方をされていないか、重大な反省期にあります。
野生動物で衣類を身につけている動物はいません。体毛が少ないひとが衣類を着るのはやむをえないとしても、終戦前にくらべて厚着、あるいは掛布団のかけすぎの習慣がついてしまってはいないでしょうか。
食べ物に注意しなければいけないのは当然です。野菜ひとつにしても、夏は日射しが強いので、太陽に向って伸びてゆく胡瓜・トマト・えだまめ・えんどう・とうもろこしなどを主にします。
冬は土に根ざすものや、丈の伸びない大根・にんじん・ごぼう・白菜・ほうれん草などを主に食べればいいのです。
こうした自然な環境に則(のっと)って自然な育児をするのがひと育ちです。ひと育ちをしっかりして動物としての基礎作りをするのが親としてのつとめです。
そして、きちんとした人づくりという土台ができてから、他の動物には十分には望めない徳育・知育を施していけばいいのです。
今は知育偏重になってしまったため、健康面でバランスを崩した子どもが年々増えてきています。さらにその子どもが親になった時、孫たちの健康、とくに心の健康を損ねるという悪循環を招いているのが現状です。
自然なひと育ちをする上で、最も重要なことは、子どもたち、とくに赤ちゃんの能力が親を超えていることを親がはっきりと自覚することです。
ともすれば、健康よりも経済性を優先する政府(保険所・教育委員会など)やマスコミの情報に洗脳されることなく、自分で判断する知恵を身につけることです。
健康な心身を築くには最適な冬を迎えて、以上記したような自然な育児を心がけてください。そして、長期的な展望に立てば、それぞれの子どもをしっかりとした孫育ちのできる親にすることによって、かけがえのない生命を繋げていっていただきたいものと願っております。